2018年2月 4日 - 2018年2月10日

歯肉移植で歯ぐきのラインを美しく整える

口を開けると歯ぐきが目立ったり、歯ぐきのラインが乱れたりしているので、人前で笑うのをためらってしまう......そんな嘆きの声を聞くことがあります。

下の写真をご覧下さい。歯ぐきが下がって根っこが顔を出しているのがわかるでしょうか。

歯肉移植

このように、歯ぐきが下がってくると見た目に影響するだけでなく、根っこも顔を出してくるので知覚過敏や歯がしみる症状が現われます。

歯ぐきが下がったり目立ったりする理由は、先天的なものから加齢、歯磨きの仕方まで色々な原因があげられます。むし歯や歯周病ではないので治療法がないと思っている方もいるようですが、実はこうした治療も歯医者さんの治療分野。歯肉移植で歯ラインがきれいに揃います。諦める前に当院にご相談ください。

歯肉移植で歯ぐきの悩みを解消します!

歯ぐきのラインの不揃いや、歯ぐきが下がって根っこが露出して起きる知覚過敏を治療するには、一般的にはコンポジットレジンを詰める治療が行われています。歯ぐきの部分にプラスチック樹脂を盛り付けることで根が隠れて知覚過敏を解消することができますが、果たしてこれが根本的な治療と言えるのかには疑問が残ります。歯ぐきにボリュームを持たせなければ根本的な治療にはなりえません。当院では、下がっている歯ぐきに歯肉を移植して歯ぐきの退縮を改善する、歯肉移植を行っています。

歯肉移植とはどんな治療?
歯肉移植とは、上あごの歯肉の一部を採取して歯ぐきに移植する治療法です。採取時や移植時に痛みはほとんどなく、傷口も1~2週間程度で安定してきれいになります。コンポジットレジンとの大きな違いは、将来的に歯ぐきが下がりにくい環境に整えることができること。本来の歯ぐきの長さに戻って根っこが隠れるので、むし歯や歯周病の予防効果も期待できます。前歯から奥歯まで、あらゆる歯に適応可能です。

<歯肉移植による効果>
・歯ぐきが厚くなって歯が短く見える
・歯ぐきのラインが整って口元全体が美しくなる
・将来的なむし歯や歯周病の予防
・将来的に歯ぐきが下がりにくくなる

マイクロスコープが可能にした歯肉移植

歯肉移植は外科出術を伴うため、緻密さと高度なテクニックが求められます。当院ではマイクロスコープを使うことで、精密な治療を可能にしています。拡大鏡下で行うことで一つひとつの作業が確実になり、治療時間の短縮を実現。さらにマイクロスコープ専用のメスと特殊な糸を使うことで、術後の治癒・回復を早めています。

下の写真をご覧下さい。
歯肉移植

歯ぐきが下がっていましたが、歯肉移植をしたことで露出していた根っこが隠れるようになり、厚みのある歯肉を取り戻しました。見た目も自然に仕上がっています。

当院/院長は、世界のトップデンティスト、Eric Van Dooren氏から歯肉移植の技術を学び、独自に技術を磨きあげてきました。その技術は高く、他のクリニックのドクターから、歯肉移植だけを依頼されるケースも増えています。

歯肉移植が適応するケース

歯ぐきのラインが乱れている、歯ぐきが下がっている、ガミースマイル等は、歯肉移植で簡単に治すことができます。

<歯肉移植が適している方>
・冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみる
・歯ぐきが下がっている
・ガミースマイルで笑うと歯ぐきが目立つ
・歯ぐきのラインが不揃いで凸凹に見える
・歯が長く見える

酸触歯

酸触歯

最近、若い世代を中心に酸触歯になる方が増えています。テレビCM等でも酸触歯という言葉が使われているので、言葉だけは知っているが多いと思いますが、あまりピンとこないという方もいらっしゃると思います。実際にはどのような病気なのでしょうか?

まずは下の写真をご覧下さい。
酸触歯

前歯全体が黄ばんでいて、一部の歯に凹凸ができているのがわかります。
このように酸触歯になると、歯が黄色くなったり、歯が溶かされて薄くなったりします。進行すると見た目の問題の他に、歯がしみたりむし歯になりやすくなったり、咬み合わせにも悪い影響を与えたりすることがあります。

深刻な社会問題を引き起こす酸触歯

酸触歯は「酸」によって歯の表面を覆っているエナメル質が溶かされる病気です。酸性の強い飲食物の過剰摂取や逆流性食道炎、拒食症・過食嘔吐・過度なダイエットの影響でお口の中が長時間酸性に傾いていると、歯を溶かしてしまいます。酸触歯になる方は年齢を問いませんが、特に若い世代を中心に多くみられ、欧米等では深刻な社会問題になっています。

歯が溶けていくメカニズム酸触歯
エナメル質はもっとも表面にある層で、ミネラル成分で構成されています。飲食物を摂取すると、一時的にお口の中が酸性に傾きます。その影響でミネラル成分が溶けて歯の表面が柔らかくなり、むし歯ができやすくなります。これを脱灰といいます。その後、一定の時間が経過すると唾液の働きで中性になり、溶け出た部分にミネラル成分が戻って元の状態に戻ります。これを再石灰化といいます。お口の中で脱灰と再石灰化を繰り返しているので、むし歯のない健康な状態に保つことができるのです。

問題は、お口の中がいつまでも酸性に傾いている場合です。
歯が再石灰化するにはある程度の時間がかかります。酸が中和される前に、ワインやコーヒー、かんきつ類等を再び摂取すると酸性の状態が長くなり、再石灰化するまでに、さらに時間がかかります。これが継続的に繰り返されると、エナメル質を修復することができなくなり、歯質が弱くなって薄くなります。さらに歯質が溶かされていくとエナメル質の下にある象牙質が見えてきて黄色っぽくなるのです。

酸触歯の原因
酸には色々な種類があります。
酸触歯の原因となる酸は、飲食物に含まれている酸と体内から分泌される酸とに大別されます。

・飲食物に含まる酸
代表的な物として、炭酸飲料、スポーツドリンク、トニックウォーター、ワイン、コーヒー、かんきつ類、トマト、いちご、ドレッシング等

・体内で分泌される酸
逆流性食道炎や拒食症・過食症等で過度な嘔吐があると、逆流した胃酸や胆汁によって歯が溶かされます。

<酸触歯の症状>
・熱い物や冷たい飲食物を摂取すると、歯がしみる
・歯が黄ばんでいる
・歯が透けて見える
・歯の表面の凹凸がなくなったり、角が丸みを帯びたりしてきた
・歯の艶がなくなってきた
・被せ物・詰め物が取れやすくなる

歯をほとんど削らずに、酸触歯の治療を行います

酸触歯の治療を行います現在、酸触歯の主体となる治療は、オールセラミックのかぶせ物や詰め物を使った治療です。色や形等、見た目の問題は解決しますが、歯を大きく削る必要があり、歯に対するダメージが大きくなります。歯の健康を考えると、それがベストな治療なのか疑問が残ります。

こうした歯を大きく削る治療が主体となる背景には、ドクターの技術力の問題があります。削る量を抑えるには相当のテクニックが求められるため、大きく削ってセラミックを被せる方が確実に治療ができるからです。

当院では低侵襲な治療をコンセプトに、歯をほとんど削らない酸触歯の治療を行っています。患者さまの酸触歯や咬み合わせなど、お口全体の状態を正確に診断し、年齢や健康状態を考慮した上で、症状に合わせたベストな治療法を提案いたします。

削る量はわずか0.3~0.5㎜

当院では、ラミネートべニアを中心とした酸触歯の治療を行っています。

ラミネートべニアとは、歯の表面を削り、その上から板状のセラミックを張り付ける治療法です。一般的な歯を削る量は0.5㎜程度ですが、当院では歯の状態によっては、さらに薄い0.3㎜程度まで抑えることができます。

下の写真をご覧下さい。当院でしたら酸触歯で黄色く変色した歯でも、ラミネートべニアによる治療でここまで回復することができます。

ラミネートベニア

歯を0.5㎜削った後、その上からラミネートべニアを装着しています。切削量は最小限ですが、自然で美しい白い歯にすることができます。

酸触歯を放っておいても元には戻りません!
一度、酸によって溶かされると、歯は元には戻りません。放っておくと歯の黄ばみだけでなく、表面に凹凸ができてボロボロになり、見た目が損なわれます。歯が黄ばみや凹凸が目立ってきたら、もしかしたら酸触歯が原因かもしれません。少しでも気になり始めたら、早めに当院までご相談ください。